高校生留学でも、意外と自由だった話。ホームステイで私が「ゲスト感覚」を捨てて手に入れた本当の信頼関係
こんにちは、ごろうです。
「高校生の海外留学」と聞くと、皆さんはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
「未成年だから自由がなさそう」「ホームステイ先のルールや管理がめちゃくちゃ厳しそう」「放課後に友達と遊びに行くのすら、いちいち許可が必要で一挙手一投足を見張られているんじゃないか……」
そんな風に、どこか「不自由でストイックな生活」を覚悟しなければならないイメージを持たれがちだと思います。何を隠そう、4年前の私もそうでした。日本を飛び立つ前は、「郷に入っては郷に従えだ、ある程度の不自由や我慢は絶対に覚悟しなければいけない」と、それなりの緊張感と悲壮感を持って飛行機に乗り込みました。
しかし、実際に高校2年生という年齢でオーストラリアのアデレードに留学し、現地の家庭でホームステイ生活を始めてみると、そこには事前の想像をはるかに超える、風通しが良く自由度の高い、驚くほど快適な日常が待っていました。現在、大学2年生(20歳)になった私が、当時の甘酸っぱくも泥臭い経験を振り返りながら、高校生留学で自由を掴み取るための「なまけ流の信頼構築ハック」について、お伝えしようと思います。
目次
- 1. 「管理される不自由」を覚悟して飛び込んだ、16歳の夏
- 2. ゲストという感覚は捨てる。私が守り続けた最低限の常識とマナー
- 3. 圧倒的な自由度。「自分のスケジュール」で動けるという衝撃
- 4. 当日15時の緊急交渉。推しアイドルのYouTubeライブとホストマザーの優しさ
- 5. なぜこんなにも自由に過ごせたのか。年齢はただの数字、変えるのは「態度」
- 6. まとめ:自由は与えられるものではなく、生活の中で成立させていくもの
1. 「管理される不自由」を覚悟して飛び込んだ、16歳の夏
私がオーストラリアの南部に位置する美しい都市、アデレードに留学したのは、高校2年生のときでした。現在、大学2年生なので、あれからもう4年近くの月日が流れたことになります。時間が経つのは本当に早いものです。
当時の滞在方法は、海外留学の王道である「ホームステイ」でした。ホテルや学生寮とは違い、現地の一般的な家庭に文字通り入り込み、彼らの生活を丸ごと共にするスタイルです。当然、私はまだ16歳の未成年。お世話になるホストファミリー側からしてみれば、遠く離れた日本の親御さんから大切な子供を預かっているという大きな責任があります。
だからこそ、私は最初の数日間、「夕食の時間は絶対に遅れちゃいけない」「門限はガチガチに設定されているはずだ」「家のものを勝手に使ったら怒られるかもしれない」と、常に気を張ってビクビクしていました。
しかし、蓋を開けてみれば、「厳しく監視されている」「子供だからと行動を制限されている」という息苦しい感覚は、滞在期間を通じてほとんどありませんでした。むしろ、ホストファミリーは私のことを「一人の自立した人間」として、非常にフラットでリスペクトを持った扱いをしてくれたのです。なぜ、未成年の高校生だった私が、そんなにもノーストレスで自由な毎日を過ごすことができたのでしょうか。そこには、私が留学初日に決断した、ある「マインドの切り替え」がありました。
2. ゲストという感覚は捨てる。私が守り続けた最低限の常識とマナー
ホストファミリーから、あれこれと理不尽で細かい決まりを押し付けられなかった最大の理由は、私が「最低限の常識と、連絡のマナー」だけは、何があっても絶対に破らず、徹底的に守り抜いたからです。
私が普段の生活で意識して守っていたのは、本当にシンプルで当たり前のような、以下のことだけです。
- 学校帰りにどこかへ寄り道したり、外出したりするときは、必ず事前に一言テキストで伝える
- 夜に友達と出かけるときは、あらかじめ大体の帰宅予定時間を明確に伝えておく
- もし予定が変わって帰宅時間が少しでも遅くなるなら、分かった時点で即座に連絡を入れる
- その家の生活リズム(就寝時間や水の使い方など)やルールを、何よりもまず尊重する
たったこれだけのことですが、この「報・連・相」を当たり前にこなしていれば、ホストファミリーから「どこに行くの?」「誰と会うの?」「何時に帰るの!?」と神経質に問い詰められるようなことは皆無でした。
もちろん、最初から完璧なマナーができる必要はありません。英語でのコミュニケーションに壁があったり、現地の常識が分からなくて小さな失敗をしてしまうことは何度もありました。でも、日頃から家事をちょっと手伝ったり、拙い英語でも笑顔でコミュニケーションを取ったりして『信頼の土台』を積み重ねていれば、「次からはこうしてね」と優しく教えてもらえる関係性が出来上がります。
ここで一番大切なのは、「留学生はお客さん(ゲスト)である」という甘えを、初日に空港に降り立った瞬間にゴミ箱へ捨てることです。ホームステイは、お金を払ってサービスを受けるホテルではありません。留学期間中、その家庭にお世話になる「新しい家族の一員」なのです。私も、彼らのことを「一時的な宿の提供者」ではなく、「オーストラリアでの本当の家族」だと本気で捉えていました。そう思うことで、自然とホストファミリーへのリスペクトが行動に現れますし、「お客さんなんだからこれくらいやってくれて当たり前」というような傲慢な摩擦は、限りなくゼロに近づけることができるのです。
3. 圧倒的な自由度。「自分のスケジュール」で動けるという衝撃
そうして少しずつ信頼関係を築いていく中で、特に印象に残っているのが、食事や放課後のスケジュールに関する「圧倒的な自由度と柔軟さ」です。
私は留学前、「高校生なんだから、毎日の夕食は絶対にホストファミリーと一緒に食べなければならない」「常に家庭のスケジュールが最優先されるはずだ」と固く信じ込んでいました。しかし、最初にホストファミリーからかけられた言葉は、私の想像を心地よく裏切るものでした。
「前日までに言ってくれれば、友達と外で食べてきても全然大丈夫だからね!」
これには良い意味で拍子抜けしました。この柔軟なスタンスのおかげで、私は現地の友達と放課後にカフェで語り合ったり、予定に合わせて外食を楽しんだりといった、「自分自身のペースで動く生活」を存分に満喫することができたのです。時には、当日に急に外で食べることになりそうな場合でも、スケジュールが決まった段階で速やかに連絡を入れれば、「OK!楽しんできなよ!」と笑顔で送り出してもらえることもありました。彼らは私を束縛したかったわけではなく、ただ「私の安全と状況を把握しておきたかっただけ」なのだと気づいた瞬間でした。
4. 当日15時の緊急交渉。推しアイドルのYouTubeライブとホストマザーの優しさ
そして、今でも忘れられない、彼らとの深い信頼関係を象徴するような、ちょっとおかしなエピソードがあります。
私が滞在していた家は、夕食の時間が「17:00前後」と、日本の一般的な感覚からするとかなり早いスケジュールでした。ただ、学校での昼食の時間も日本より早かったため、お腹が空いていなくて食べられない、ということはなく、現地の快適なリズムとしてすっかり私の体に定着していました。
そんなある日のこと、当時私が日本で猛烈に推していたアイドルが、YouTubeで特別なライブをストリーミング配信するという大イベントが発生しました。しかも、同じ推し活をしている日本のメンバーの方から、運良くその貴重な視聴チケットを譲っていただけることになったのです。しかし、送られてきた詳細を見て私は絶望しました。現地時間での配信時間は「17:00〜18:30」。思いっきり、我が家の夕食の時間と丸かぶりしていたのです。
しかも、チケットをいただけることが完全に確定したのが、なんと当日の15:00。配信開始まであと2時間しかありません。
「さすがに当日のこのギリギリの時間に、自分のアイドルの趣味の都合でご飯の時間をズラしてくれなんて言うのは、あまりにもワガママすぎるか……。でも、せっかくの推しのライブはどうしても見たい……!」
自室のベッドの上でスマホを握りしめ、激しい葛藤が頭の中を駆け巡りました。しかし、私は意を決して、ホストマザーにテキストで緊急の交渉連絡を入れることにしました。英語の文面を何度も何度も推敲し、手が震えながら送信ボタンを押したのを覚えています。
"Today from 5:00 p.m to 6:30 p.m I have a live stream of my favorite idol, so I will eat dinner from 4:00 p.m or after 6:30."
(今日の午後5時から6時半まで、お気に入りのアイドルのライブ配信があるので、夕食を午後4時に早く食べるか、もしくは6時半以降に遅れて食べてもいいですか?)
送信して数分後。私のスマホがけたたましく鳴りました。マザーからの電話です。「怒られるかもしれない」とビクビクしながら電話に出ると、受話器の向こうからは、いつもと変わらない明るい声が聞こえてきました。
"That's OK! You can eat dinner after 6:30 p.m!"
(全然大丈夫よ!終わったあとの6時半から一緒に食べましょう!)
全身の力が一気に抜けました。高校生の、しかもオタクの趣味(笑)の都合であるにもかかわらず、私の希望を頭ごなしに否定することなく、快く受け入れてスケジュールを合わせてくれたホストマザーの優しさと器の大きさには、本当に感謝しかありませんでした。あの日の推しのライブの映像は、今まで見たどんなライブよりも最高に輝いて見えました。
それと同時に、「こんなギリギリのわがままを快諾してもらえたからこそ、次からは絶対に、もっと早くスケジュールが分かった段階で連絡しなきゃな」と、16歳ながらに自分の甘さを深く反省し、さらにマナーへの意識が高まる大きなきっかけにもなりました。
5. なぜこんなにも自由に過ごせたのか。年齢はただの数字、変えるのは「態度」
今になってあの生活を振り返ってみると、私が未成年の高校生という身分でありながら、アデレードの地で驚くほど自由に、のびのびと過ごせた理由は、決して特別な魔法があったわけでも、ホストファミリーが放任主義だったからでもありません。
すべては、毎日の挨拶、ちょっとしたお手伝い、そしてマメな連絡といった、日々の小さな「信頼関係の積み重ね」の賜物だったのだと思います。
「ルールを破らないこと」「約束した時間を守ること」「お互いのプライベートを尊重すること」。そんな当たり前の誠実さを毎日積み重ねていくうちに、ホストファミリーは私のことを「管理しなければならない子供の留学生」としてではなく、一人の独立した信頼できる「大人」として、その『態度(振る舞い)』を見てくれるようになっていきました。
以前、TikTokをなんとなく眺めていたとき、ある子供に関わるお医者さんが動画の中で言っていた言葉が、今でも強く心に残っています。
「年齢なんて、ただの数字に過ぎない」
本当にその通りだと思います。確かに、留学当初の私は「まだ16歳の高校生だから」と、どこか幼い目で見られていた部分もあったかもしれません。しかし、毎日の生活態度を通じて信頼関係が強固に成立してからは、年齢そのものを強く意識されることは完全になくなりました。
自由というのは、最初から誰かに無条件で与えられている権利などではありません。自分の誠実な振る舞いによって、目の前の人と少しずつ交渉し、作り上げていくものなのだと、アデレードでの生活が教えてくれたのです。
6. まとめ:自由は与えられるものではなく、生活の中で成立させていくもの
「高校生の留学は、ルールに縛られていて不自由でつまらない」
そんな世間のイメージは、あなた自身の振る舞い次第で、いくらでも180度ひっくり返すことができます。
もちろん、現地の環境やホストファミリーの性格によって多少の違いはあるかもしれません。最初からすべてがうまくいくわけではなく、時には言葉の壁や文化の違いにぶつかることもあるでしょう。
しかし、最低限の常識と、相手の家族に対する最大のリスペクト(マナー)さえしっかりとカバンに詰めて持っていけば、高校生であっても、驚くほど自由で、何にも代えがたい充実した留学生活を送ることは十分に可能です。
留学前に自分が勝手に抱いていた「不自由そう」というネガティブな先入観と、実際に現地で体験した「お互いを信頼し合う、温かく自由な現実」のギャップ。それ自体が、私の人生の視野を大きく広げてくれた、一生忘れることのない大切な宝物になりました。これから海外へ行く皆さんも、ぜひゲスト感覚を思い切って脱ぎ捨てて、あなたにしか作れない最高の信頼関係と自由を築いてみてください。それでは、良い滞在を!
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